屋久島2つの掟~ヌガザガの怪談~

怖い話・怪談etc

屋久島は鹿児島県の離島で野生動物と原生林で知られている。

小学生の教科書にも記載されている屋久島の縄文杉は
根回りは40m程にまで発達しているという。
少々奇抜な趣味がある。

屋久島の原生林でのヌガザカが友人に聞いた体験談である。

友達

ヌガザガには変わった友人がいる。
モンゴルに中古の戦闘機を購入するような
少々奇抜な趣味がある。

趣味趣向が合わない人間は大概知り合いのみで終わる。
しかし変わった人間には変わった仲間が集まる。

必然的にその交友関係も特殊になってくる。

そういったこともあってユネスコの職員さんと知り合ったという。

世界遺産の管理調査をやっているそうだ。

たちまち仲が良くなりその調査の旅行に同行することになった。

調査先は日本で初めて自然遺産として登録された屋久島である。

名物である屋久杉は大自然の奥地で生えているような印象を受けるが
実は島の至る箇所に原生しているという。

自然遺産の保護として倒木していたり病気にかかっていないか
何年か一度の調査業務に同行するするというものだった。

原生林にて

島のガイドさんが3人
樹木医のことが1人ユネスコ職員の人々とその友人の6人が同行した。

集合場所でガイドさんが屋久杉の調査で原生林に入った際の注意事項が

「今回は初めての方がおられるので
ルールは守ろうという話をさせてもらいます。」

頭二つこのルールがありますのでそれを守ってください

一つ目
ガイドの言うことは絶対に従ってください

二つ目
名前を呼びあってください

2つの約束を守れない場合死にます

キャンプ日程は1泊2日であった。

屋久島の原生林は例えるならばもののけ姫のシシ神の森
そのものであったそうだ。

森の中は虫や動物の鳴き声はあまり聞こえず
鬱蒼と生い茂る木々と緑一色である。
獣道すらない茂みの中を進んでいく。

ある瞬間近くに人の姿が散見される。
結構近くに人が歩いているんだな
こんな山の中でも屋久島には人が頻繁に出入りするものなんだなぁ
と興味本位で指を指しながら聞いたところ

「あれは人間ではないから指差しちゃだめ、
 云うこときけないんだったらいまから連れ戻すよ」

そう注意をされた。

今度は歩いているとどこからか聞こえて来る。
「おーい」
「おーい、こっち」

再度ガイドさんに後ろから呼ぶ声が聞こえてくるんですが
「返事しちゃだめ、連れて行かれるよ。
 名前で呼び合うことを原生林に入る前に約束したよね。
 あいつらは我々一行とは別のもので返事すると連れて行かれるから。」

その声は男性とも女性ともわからない声色で次第に大きくなり
なんとか反射的に返事をする衝動を抑えながら耐えていると
そのうち声は小さく聞こえなくなった。

全日程で1泊2日の自然保護調査であり
初日からこんな怪奇現象が発生する場所に泊まるとなると
どっと疲労が押し寄せてきた。

そんな中ひたすら獣道を突き進む中
少し開けた空間が姿を現した。

ここは毎回調査を行う際に利用するベースキャンプ地である。

まだ辺りは明るい。

昔バーベキューをしている最中に天気が急変して
川が増水して逃げ遅れた一団がいたように山の天気は変わりやすい。

キャンプ道具一式を背負いながら道なき道を歩いてきたこともあり
疲労のさなかテントを立てると夜も更けてきた。

就寝する際にガイドさんに
「絶対に夜中に物音がしてもテントから出ないでください。」
と念を押された。

目を閉じると肉体疲労と精神的疲労からか
就寝後すぐに深い眠りについた。

獣の痕跡

目を覚ますと既に日は上がっておりテントの入り口を空けると
霧に包まれた原生林に朝日の斜陽が差し込み
神秘的な空間に包まれていた。

昨日歩んできた道なき道と山の怪異を帳消しにする。

この景色を見るために過酷な体験をしてきてよかったと
心の底から思ったそうだ。

感動しながら地面を見るとクマと思しき大きな足跡が
テントの周りについていた。

とのことだった。
しかし屋久島にはクマはいない。
屋久鹿という小さなシカがいるだけで
大きな足跡の獣の存在は一体。。。

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