死者の結婚式~山形に伝わる民俗風習ムカサリ絵馬の話~

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ムカサリとは山形県で昔使われていた方言で結婚式という意味です。

人生の中で結婚して家庭を築くというのは人の幸せではありますが、

このムカサリ絵馬というのは若くして命を落とした方が

死後の世界で結婚するという山形に伝わる民俗風習です。

このムカサリ絵馬を作る絵馬師がいらっしゃるのですが、

ある方が作った絵馬に死者の魂が込められているだそうです。

今回はその伝説の絵馬師のお話をさせていただきます。

ムカサリ絵馬に纏わる話

ある地元の名士の娘が跡取りをもらう際に、なぜか結婚式直前になって

破談するといったことが続いてそうです。

そのようなことが起こっていたがゆえに父親は悩んでいたそうです。

周囲人たちも本人の性格とは別の何か原因があるのではないかという噂が広まってました。

絵馬師はその話を聞いている中で霊感はなかったそうですが、

先代で何か原因があったのではないかと問い詰めました。

実は先代で悲劇的なことが起きていたそうです。

大地主の本家に嫁いだ女性は毎日、主に内緒で家の蔵に向かう必要がありました。

蔵の中にいるのは女性の息子であり紛れもない跡取りの長男でした。

しかし、家の主・姑から忌み嫌われていました。

なぜかというと目がみえなかったのです。

跡取りである長男がそのような状況であることを世間に知られないように

蔵の外に出すことを何年も何十年も禁じていたとのことです。

そんなある日となり近所の人が蔵の前に男性が立っていると噂が立ちました。

蔵は鍵がかかっており中から開けることが出来ません。

どうしたものかと女性が確認しにいったところ

長男は冷たくなっていたそうです。

この話を聞いた絵馬師は彼の為に心を込めて絵馬を造ったそうです。

ただ絵馬を書いている途中で異変が起こりました。

部屋で「バチッ」「パチッ」とラップ音がした後に背中に重く何かが覆いかぶさってきたました。

瞬時に「わかった、わかった。あなたの為に今からいい嫁さんを授けるから勘弁して」

と諭すとスッと背中が軽くなったそうです。

そして完成した絵馬で死後結婚の儀式を行ったところ

破談続きであった本家の娘は無事嫁いで跡取りが生まれました。

ムカサリ絵馬はこうして死者の魂を浄霊して災いを払うのだそうです。

ムカサリ絵馬のタブー

そんなムカサリ絵馬について実はやってはいけないことがあります。

これは言い伝えとして絵馬師に語り継がれていることのようですが、

ある家族の娘が若くしてあの世に行かれました。

せめてもの慰めとして婿になるはずであった男性の名前を相手役として絵馬に書き込んで

死後結婚の儀式を行ったそうです。

するとその後その男性はあの世へ連れていかれました。

「絵馬に書く相手役は架空の人物でないといけない」

これはムカサリ絵馬を書くときの約束事だそうです。

台湾の死後結婚「冥婚」赤い封筒

実は台湾にも似たような死後結婚「冥婚」という風習があります。

ただ日本のムカサリ絵馬とは完全に異なります。

それは「若くして亡くなった女性」と「生きている男性」を結婚させる儀式であるということ。

道端に「赤い封筒」が落ちておりそれを拾うと草陰からその家族が出てきて

結婚式を挙げられるという・・・※封筒の中にはお金や死者の頭髪が入っているようです。

赤い封筒が落ちていると地元でニュースとして取り上げられることもあり

警察も拾えないとのことです。

まとめ

元々絵馬の起源は神様に馬を奉納する古代風習から板に馬の絵を描いたものへ変化していき

そこに神様に願いを込めるという形式に発展してきました。

ムカサリ絵馬も親が我が子があの世で幸せを願う気持ちから生まれたのかなと思います。

以上ムカサリ絵馬のお話でした。

最後までご拝読頂き誠に有難うございます🎶

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